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いまどきの梅毒検査

今年もまた、ジワジワと梅毒の感染が広がっています。

ペースとしては、昨年より少し上回る感じでしょうか。

昨年は820人ほどでしたが、今年はどこまで行くのでしょうか?

梅毒は、感染から3週間ほどして
性器に硬いしこりのような初期硬結ができ
やがて潰れて潰瘍状の硬性下疳になります。

またイボ状の扁平コンジローマができることもあります。

この初期硬結や硬性下疳、扁平コンジローマには
梅毒トレポネーマがたくさん含まれていて
強い感染性があります。

これらの表面にスライドガラスを軽くこすりつけて
パーカー社製のブルーブラックインクを1滴垂らして
かき混ぜて乾燥させて顕微鏡で覗いてみると
蒼く染まったトレポネーマが観察されます。

この検査は文字通り
パーカーインク法と呼ばれています。

インクを垂らして混ぜた瞬間に
トレポネーマは死んで感染力を失ってしまいます。

しかしこの検査は何回やっても感染が気になって
検査後は何度も手を洗ってしまいます。

梅毒の検査といえば
一般的には血液検査です。

これには
ガラス板法や凝集法などのSTS検査(カルジオライピン抗原法)と
TPHA検査(トレポネーマ抗原法)の2種類の検査があり

これらの検査結果から梅毒の感染を判定します。

STS(+) TPHA(+)
これはもう、梅毒に感染しています。

STS(-) TPHA(+)
この場合は、梅毒の治療後で
完治はしているのですが
感染した証拠となるTPHA抗体は
長く残ってしまいます。

STS(+) TPHA(-)
感染から3週間くらいでは
まだTPHAは陽性にはなりません。
あと2~3週間後に再び検査をして
TPHAが陽性ならば
梅毒に感染しています。

感染ではありませんが生物学的疑陽性といって
膠原病、リウマチ、妊娠時などの場合は
血液が試薬に反応してしまって
STS検査では陽性反応がでてしまう場合があります。

最近では、TPHAの代わりに
FTA-ABSという検査を行うことがあります。

また梅毒の治療後に
完治をしているかどうかの判定に
TPHA IgM抗体検査やFTA-ABS IgM抗体検査を
行うことがあります。

TPHAやFTA-ABSの定量検査だけでは
治癒の判定が不十分なところがあり
IgM抗体検査で陰性であれば
完治して感染性はありません。

梅毒では、これらの検査を組み合わせて
感染や治癒の判定をしてゆきます。


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